病気がない状態が(健康)なのでしょうか?
血液検査で異常がないといった客観的な指標ではなく、自分が置かれた状態を見つめ、
たとえ辛い経験をしているとしても、
その経験を柔軟性やしなやかさに変え生活できるのが健康なのでは、と考えます。
主観的な健康感が生命予後や生存率に関連することがあってもQOL(生活の質)を向上させることはできるといったことです。
医学が進歩し、その成果を享受することで、何か絶対的な健康を手に入れることができるのでしょうか?
どんなに医学が進歩したとしても、皆が健康になることは現実的には難しいのではないかと思います。
ただ、今この時点で、病気で苦しんでいる人が(あなたは健康です)と言われても納得いかないと思います。
自分の健康について、病気について、そして自身の尊厳や自尊心について、どのように向き合っていけばよいのでしょうか。
哲学は英語でphilosophyといいます。(philo)は(愛する)、(sophy)は(知る)を意味しています。
(知ることを愛する)
(もっと良く知る)ということに
徹底的であろうという情熱と実践という事になります。
科学的根拠に基づいた医療(EBM)のことを
思い出しました。
EBMとは科学的根拠(エビデンス)、
医療者の専門性、
臨床現場の状況・環境、
患者の意向・行動(価値観)の4つを考慮し、
よりよい患者ケアのための意思決定を行うことです。
(価値観)とは、言い換えると死生観・人生観であったり、生きる意味や目標であったり、
身近な言葉で言えば、好み・希望・願いであったりということになります。
崇高なことを考える必要はないのですが
例えばこんな質問に対して、あなたは、どのように答えますか?
◎日常生活において、一番心配なことは何ですか?
◎近い将来、成し遂げたいことは何ですか?
◎治療の選択肢において、効果と副作用のどちらを重要視しますか?
◎病気の治療において、一番解決したい問題点は何ですか?
◎医療者に対して、どのようなことを期待していますか?
人によって答えは違ってくるかと思います。
これが、個人個人の価値観による違いだと思います。
自分自身の価値観をもっと良く知ること、
これは施術効果を向上させていく上で、
ご利用者様が納得いく施術を受ける上で重要なポイントになるのではないかと改めて考えます。