#栗のモンブラン
#周りのチョコレート
#枯葉のようで素敵
【糖化】は現在アンチエイジング医療の中で最も注目されるキーワードのひとつです。
糖化とは身体に中でタンパク質と余分な糖が結びついて、タンパク質が変性、劣化してAGEs(蛋白糖化最終生成物)という老化物質(悪玉物質)を生成する反応のことを言います。
この老化物質であるAGEsは分解されにくくAGEsの蓄積は肌、髪、骨など全身の老化を進行させ、さらに体調不良やさまざまな疾患(糖尿病、高血圧、がん等)の温床となります。
糖分や脂肪の多いファストフードを好んで食べ続けたり、運動不足や睡眠不足等が重なると、正常な老化に加えて病的な老化が加算されます。
結果、実年齢よりも体の中の老化が早く進行することになります。
そういった方々を対象に調査をした場合、多くのケースにおいて、「体がこげる」という糖化反応が起こっていることが分かっています。
紫外線を浴び過ぎたり、過度のストレスを受け続けることで過剰な酸化物が発生し、それによって体が酸化反応することを「体がさびる」と呼ばれるのに対し、余分な糖分によって引き起こされる糖化反応は、「体がこげる」と呼ばれます。
原因は別々ですが、どちらも異常な老化、つまり病気への近道になります。
アンチエイジング医療は、こうした酸化や糖化による病的リスクを下げ、正常な老化へ健康長寿へと導く、近年注目されている医療です。
【身体がこげる】
糖化とは、食事によって摂り過ぎた余分な糖とタンパク質・脂肪が、体熱によって不正常な結びつき方(変性)をする現象のことです。
体温の熱が関与することから糖化反応は「体がこげる」反応とも言われています。
糖化が起こると細胞の老化が進み肌の衰えや体調不良、さらに様々な病気の温床になります。
ホットケーキを思い浮かべるのが分かりやすいかも知れません。
タンパク質を多く含む卵や牛乳と砂糖などの糖を混ぜて作るホットケーキは焼いていると褐色の焼き色が付き、その色と香りに食欲をそそられます。
この褐色に色が変わる反応をメイラード反応と呼びます。
ホットケーキの例のように、私たちが料理について「こんがり」という際には、プラスの意味で用いますが、これが体の中で起こってしまうとプラスになることはありません。
糖は大切なエネルギー源でもあります。
細胞はタンパク質と脂肪から作られています。糖は生命を維持するためのエネルギー源です。
ところが生体内に取り込まれた糖のうち、エネルギー源として代謝されない糖はタンパク質に結合する性質をもっています。
生体内でタンパク質や脂肪を糖化させる糖には「ブドウ糖(グルコース)」と「果糖(フルクトース)」の2つがあります。
ブドウ糖の代謝のしくみは元々は食事に含まれている砂糖(ショ糖)と炭水化物です。それが胃腸で消化・吸収されるとき、消化酵素の力でブドウ糖に変わります。
そしてブドウ糖が血液中に流れ込むと膵臓から分泌される「インスリン」によって体内の細胞にあるミトコンドリアに送り込まれます。
ここで、ブドウ糖は燃料として燃やされ脳で考えたり、筋肉や内臓を動かしたり、体温や脈拍を維持したりと様々な生命活動の源になります。
使い切れなかったブドウ糖は、インスリンの働きによって肝臓ではグリコーゲンに、脂肪細胞では脂肪に変換して、いざというときに使用できるエネルギー源として蓄えておきます。
糖化リスクとは余ったブドウ糖や果糖が糖化を引き起こす事です。
体熱=
たんぱく質+糖
糖化=
たんぱく質の劣化変性+余分な糖
AGEs(蛋白糖化最終生成物)の蓄積
↓
たんぱく質が本来の機能を失う
↓
●皮膚の老化
●動脈硬化
●骨粗鬆症
●糖尿病合併症
●アルツハイマー症
●骨関節症
●白内障
●癌
問題になるのが、それ以上に取りすぎて余ってしまったブドウ糖です。
余分なブドウ糖が、血液に入り込んだまま全身の細胞に送り込まれタンパク質や脂肪にくっついて糖化が進むと、AGEs(蛋白糖化反応最終生成物)という悪玉物質が生まれます。
このAGEsが真皮のコラーゲンに蓄積すると、肌の弾力が失われてたるみやくすみ、シワに発展します。
血管にたまれば動脈硬化、骨なら骨粗しょう症、あらゆる細胞や臓器に影響を及ぼします。
果糖を食事や飲み物で摂取すると消化酵素に分解されることなく、そのままの形で腸から吸収されます。
果糖が血液中に入ると、大部分は直接体内の細胞へ送り込まれます。
ブドウ糖のようにインスリンが関与することはありません。
果糖は体温とすぐ反応するため、ブドウ糖に比べ10倍以上のスピードで大切なタンパク質や脂肪を糖化させ、たくさんのAGEsを作り出すのです。
一部の果糖は肝臓に入り、肝臓内の酵素の働きでグリセリドという中性脂肪やブドウ糖に変わります。
グリセリドは脂肪細胞にどんどん運ばれますから肥満の原因の一つになります。
糖は生命を維持するエネルギー源である一方、余分な糖は糖化を引き起こし、生体内に様々なトラブルを引き起こします。
私たちが生きていく上で糖化を全く起こさないことはもちろんできませんが、できるだけそのリスクを下げていくことはできます。
意識すべきは私たちを取り巻く生活環境は糖化を促進させる要素にあふれている、という事です。